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October 05, 2004

NTTが加入電話基本料金値下げ

NTTグループ(NTT東西、NTTコミュニケーションズ)が加入電話(固定電話)の基本料金及び通話料金を今年12月から来年1月に掛けて値下げすると発表した。月額基本料金については、住宅用で50円以上、企業用で100円以上値下げすることになった。

これは、先にNTTグループより安い基本料金をうたい文句にして加入電話市場に参入を表明したソフトバンク及びKDDIに対抗するための措置であり、ソフトバンク等は早速再値下げを検討中とのことである。基本料金をめぐる攻防は体力勝負、まさに泥試合の様相を帯びてきた。

我々利用者にとっては電話料金が下がることは歓迎すべきことであるが、その反面問題もあると思う。

一つは、今回のNTTグループの基本料金値下げはNTTグループの再々編に繋がりかねないことである。NTTは政府の3公社民営化施策に基づき1985年4月に当時の電信電話公社が民営化されて誕生し、2000年7月には通信市場の支配力を削ぐためのNTT再編成施策に基づき、NTT東西会社、NTTコミュニケーションズの3社に分割された。今回のNTTグループの基本料金値下げは、このように分割されたNTT3社の緊密なる連携のもとに実施されるものである。例えば、県間通話はNTTコミュニケーションがNTT東西会社の通信用空き芯線(ダークファイバー及びドライカッパ-)を借用して実施するものであり、基本料金はNTT東西ではなくNTTコミュニケーションが収受することになる。言うなれば、NTTコミュニケーションが県内通話部分も運用する形態となる。こうなると、県内、県間と区分した1990年のNTT再編成が形骸化し、新たな再編成(再々編)をめぐる議論が惹起されると思われる。

二つ目には、日本に通信の競争政策をリードする機関が存在しないことである。国のベースインフラとなる通信産業等に対して、通信政策を所管する総務省が適切に機能を発揮しているとは思えない。その典型的事例が新電電各社によるNTT接続料金をめぐる行政訴訟である。これは、昨年、NTT東西の接続料金をめぐって、KDDI、JT、PWD等新電電各社が訴訟を起こし、政府の通信競争施策の適否を司法の場で求めることにしたものである。通信の競争政策を取り仕切るアメリカのFCCのような機関が、日本でも是非とも必要であると思う。

三つ目には、今回の料金値下げ合戦により国内の通信事業者が体力を消耗し、その結果経営不振に陥ることになれば、外資によって買収されその軍門に下ることになりかねない。それで良いのかという問題である。将来の国家リスクを想定するとき、外資に影響されない通信インフラ事業は何としても確保すべきであると考えるが・・・

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